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Q. 伝送レートは設定できますか。

設定可能です。リアルタイム性が要求され、データを再送要求なしで送り続けるプロトコルを用いる映像伝送では特に重要な項目です。
弊社が取り扱っている無線機器を含め、市販のものはほとんど自動で伝送レートが変化します。つまり受信信号レベルに余裕があれば最大の伝送レートが可能ですが、距離が遠くなり、また周囲環境によって信号レベルが下がると伝送レートが下がります。これは「変調」と密接に関係しています。たとえば802.11aでの最低の伝送レートは6MbpsでこのときはBPSKという変調です。最大の伝送レートは54Mbpsでこのときは64QAMです。つまり伝送レートを上げるには工夫が必要で、1シンボル当たりのビット数を変化させます。ここでは結論のみ述べますが、伝送レートを高くするには、より大きな受信信号レベルが必要になります。

自動的に伝送レートを変えてくれるのは便利に思われますが実際の通信ではどうでしょうか。
交通が激しく、また建設機械が動き、フェーディングの影響で受信レベルが頻繁に変化している場所では変調も変化している筈です。送信データが1Mbps max.で通信のパイプが11aの6Mbpsあれば十分なのに54Mbps可能な変調の設定であれば「無駄に」変調が変化していることになります。今、急激に受信信号レベルが下がったとしてそのため64QAMから16QAM, QPSK, BPSKへと変化するとします。メーカーにより多少の差があるとはいえ、誤りが発生しないように早めに切り替わるようです。しかし特に複雑な変調の64QAMでは少しの信号レベル低下でも誤る確率が、BPSKよりも格段に高いです。これは誤り訂正が正しく動作し、OFDMでも基本的に変わりません。
もし最低のBPSK(6Mbps)に固定していれば一切変化しないので安定した通信が期待できます。つまり、アプリケ-ションや送るデータ量によって固定したほうが良いことになります。