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MPEG2-TS(トランスポートストリーミング)について解説

MPEG2-TS(トランスポートストリーミング)について解説
動画や音声データを圧縮・伸張する国際標準規格であるMPEG(Moving Picture Experts Group)には、MPEG1・MPEG2・MPEG4等があります。
そのうちのMPEG2はDVDやデジタルテレビ放送などに利用されています。
MPEG2は、蓄積メディアに向いている『MPEG2-PS』、放送や通信などに向いている『MPEG2-TS』というように、それぞれ用途別に分かれています。
今回は、その中の『MPEG2-TS(トランスポートストリーム)』について説明します。

MPEG2-TSの用途

地上デジタル放送、BSデジタル放送、CSデジタル放送など、デジタルテレビ放送規格の送信形式として使われています。
また、DVDやブルーレイディスクなども記録形式の1つとして使われています。

拡張子
MPEG2-TSのファイル拡張子には、『.ts』・『.m2t』・『.m2ts』などがあります。
『.ts』はTS(トランスポートストリーム)ファイルともいい、映像や音声、ファイルの配信・保存をするための標準形式の1つです。
TSファイルは、高精細度テレビジョン(HDTV)放送という、鮮明な映像を放送するための動画形式として使われています。
エラーの訂正機能をもっているため、伝送条件が悪い環境でも放送や通信することができます。

『.mts』・『.m2ts』は、AVCHDというハイビジョン映像をビデオカメラで記録するための規格や、ブルーレイディスクにHD(高精細度)動画を保存するための拡張子です。
MTSファイルやM2TSファイルに対応しているソフトウェアが少ないため、コンピュータで再生、DVDに変換する場合は、MP4やWMVなどに変換する必要があります。

ストリーム形式
MPEG2-TSは、マルチメディアファイルのダウンロードと再生を同時に行うことができます。
エラー検出・訂正機能をもっているため、エラーの発生する可能性がある環境でも利用することができます。
放送や配信用には使われますが、記録用として利用されることは珍しいです。

MPEG2-TSとは

MPEGは、「Moving Picture Experts Group」の略語であり、動画や音声データの圧縮方式の規格を検討するため、ISO(国際標準化機構)とIEC(国際電気標準化)が合同で設立させた組織ですが、同組織が勧告した規格もMPEGといいます。

MPEGの規格には、動画データ圧縮のための『MPEG1』・『MPEG2』・『MPEG4』、マルチメディアコンテンツを検索するための『MPEG7』、著作権やコンテンツの保護をするための『MPEG21』の5種類があります。

MPEG1とMPEG2とMPEG4
MPEG1は、データ転送速度1.5Mbps程度で、家庭用のビデオテープ並みの画質です。
ビデオCDなどに使われます。

MPEG2は、データ転送速度4~15Mbps程度で、テレビ放送並みの画質です。
DVDやCS放送、ハイビジョン放送などに使われます。

MPEG4は、データ転送速度64kbps~10Mbps程度で、低速ビットレートのため、MPEG2より画質は下がります。
ネットワーク配信、ストリーミングなどに使われます。
※動画+音声

MPEG2-PS
MPEG2-PSの『PS』は、プログラムストリームの略で、MPEG1の拡張版です。
1つのプログラムを蓄積メディア(CD、DVD、HDDなど)に記録するために利用されています。
PESという動画や音声データを2KB程度に区切り、先頭にパックヘッダを付与したものを『パック』といいます。
そして、この複数の『パック』を連結したものがプログラムストリームになります。

MPEG2-TS
MPEG2-TSの『TS』は、トランスポートストリームの略で、映像や音声、文字などのプログラムをまとめて1つの流れとしています。
全体のデータ(PES)を細かく区切って伝送し、区切ったデータにIDを付与することで、データの入れ替わりを防ぎます。
映像や音声はおなじIDを持つため、受信側は受像機を用いて元のデータに戻すことができます。
また、複数のチャンネルを同時に伝送するため、データの欠落など多少のエラーが起こりやすいことが想定されています。
そのため、受信側で誤り修正やデータの欠落を認識し、元のPESに戻します。

MPEG2-TSは、映像や音声、文字などのプログラムをまとめて1つの流れとして扱います。
連続するトランスポートパケットをトランスポートストリームと言い、複数の種類のデータを混在して送信します。
受信側は、受信機を用いて複数のデータをまとめて構成し直します。

トランスポートパケット
映像や音声にはそれぞれ『ES(エレメンタリストリーム)』というものがあります。
これは、素のデータであり、そのままの映像データ、音声データのことをいいます。
ESを分割し、それぞれにヘッダをつけパケット化したものを『PES』といいます。
トランスポートストリームは、映像や音声をまとめる『多重化』を行い、映像・音声データ(PES)を最大184バイトに区切ります。
そしてTSヘッダー(4バイト)を付与させ、トランスポートパケットを188バイトの固定長に分割します。

トランスポートパケットの固定長
188バイトの固定長のパケットは高速処理が可能です。
パケットを細かく分割しているため、遅延の最小化にもつながります。
また、それぞれのパケットに識別子が付いているので、受信側で誤り修正を行うことができます。

トランスポートパケットの識別子
トランスポートパケットにはパケット識別子(PID)が含まれています。
PIDには、トランスポートパケットの伝送内容など13ビットの情報が入っています。
映像や音声、画像などはそれぞれおなじPIDを持っているため、受信側はPIDを利用して元のPESに戻すことができます。

MPEG2-TSのコーデック

コーデックとは
音声や映像データの符号化(エンコード)と復号(デコード)を行うプログラムで、『オーディオコーデック』と『ビデオコーデック』があり、MPEG2-TSはビデオコーデックです。
『オーディオコーデック』とは、ボイスメールやボイスメッセージの保存を行うときなどに利用します。
『ビデオコーデック』とは、容量が大きい映像の圧縮・再生を行い、ファイルのサイズを小さくします。

MPEG2の再生
MPEG2で送信されたデータは、複数のデータが混在しているためバラバラの状態です。
再構成するための装置が必要となります。
そこで利用されるのが『エンコーダ』・『デコーダ』です。

エンコーダ
MPEG2のデータは、そのままのデータの大きさのため容量が大きいです。
そこでエンコードという符号化を行うことで、圧縮しデータ量を少なくすることができます。

デコーダ
エンコードによって圧縮されたデータをもとに戻すこと(伸張)をデコードといいます。
デコードすることで、MPEG2を再生可能な形式に変換します。

動画や音声を効率的に遠距離に送信するためには圧縮する必要があります。
このために動画データや音声データをMPEGで圧縮し、それをMPEG2-TSでまとめて送っています。
また受信側は、その反対の動作をして動画や音声にします。
このための装置が『エンコーダ』(送信側)と『デコーダ』(受信側)です。

→ハイテクインターのMPEG2対応デコーダはこちら

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