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屋外無線LANが必要?システム構築から使用可能距離までご説明!

2018/10/10

無線

屋外無線LANが必要?システム構築から使用可能距離までご説明!
近年職場のオフィスから家庭内にまで普及している無線LAN。
今回の記事では上記のような屋内環境ではなく、屋外施設やビル間で運用する屋外無線LANに焦点を当て、屋外における無線LANのシステム構築方法、構築の際に使用する無線機器の仕様や特徴を中心に紹介していきます。

無線LANとは

無線LANとは、有線ケーブルを使用せず無線を利用してネットワークが構築されるLANのことです。
※前記事にも紹介しております。「無線LANを規格別に比較し、速度の違いを確認した結果
無線LANで通信を行うには親機と子機が必要になります。
ルータなどのインターネットにアクセスする側の機器はアクセスポイント(以下「AP」)と呼ばれる親機となり、親機と通信を行う端末側のデバイスが子機となります。
端末側のデバイス内部にデフォルトで無線LANの子機が組み込まれつつあるので、使用するデバイスが無線LANに対応している機器であるかどうかを確認しておきましょう。

また、親機と子機との距離が遠い場合や、障害物が間に入ったりした場合など、環境の違いにより無線LANは通信速度が大きく変化します。
そのため、親機を設置する際は子機を置く場所や周辺の環境を考慮する必要があります。
並びに、無線LANは電波を用いてデータの送受信を行うため、電波を受信できる第三者によってデータを改ざんされたり盗み見されたりしてしまう危険性もあります。
親機側・子機側ともに、利用する際は危険性を理解し、セキュリティを強化しましょう。

屋外無線LANのシステム構築方法

屋外に無線LANのシステムを構築する代表的な方法として以下の2点が挙げられます。

・無線LANのAP同士を網目状に結び、屋外無線LANのシステムを構築する。(メッシュ型)
・無線LANのAP同士を樹木状に結び、屋外無線LANのシステムを構築する。(ツリー型)

前者では接続されたAPからAPへ、またAPからAPへと繰り返しデータを伝送するように、設置した無線APが相互に通信することによりネットワークが構成されます。
広い範囲をまとめて無線LAN AP化したい場合はエリアでの展開が可能なこちらの方法が適しています。
一つのAPが使用不可になっても別ルートで自動構築されるため、安定した接続が可能です。

また、後者ではAP同士の通信により、別のAPを経由しながら1対N(複数)の通信を行うモードで、無線LANネットワークを構築していく接続形態のことです。
スポットでの展開が可能であり、狙った場所だけを無線LAN AP化する場合に最適な方法です。
ブリッジを介することでAP間の距離を長くし、最小限のコストで無線LANシステムを構築することが可能です。

ビル間や離れた工場間など建物間の通信は、一般のWi-Fiルータでは数十メートルでも難しい場合があります。
その理由として、無線LANの電波は建物や樹木等の遮蔽物に非常に弱いためです。
しかし、見通しが良ければ1km以上先に電波を届けることも可能です。

無線LANの電波の強さは法律で規制されています。
屋内で使用される無線LAN機器では、無指向性アンテナが広く使われていますが、拠点間通信では指向性のあるアンテナを用いた無線LAN機器がメインとなります。

屋外無線LANの構築には免許が必要?

免許が不要なケース
有線ケーブルを使用せずに、無線を利用してネットワークが構築される無線LAN。
以前までは屋内がメインでしたが、最近では屋外対応のものが商品化され、利用され始めています。
このような製品は、周波数の異なる信号の影響が受けにくいように外部の大部分の干渉信号をフィルタリングするようになっています。
なお、電波法にもとづく小電力データ通信による無線LAN機器等の無線機器は免許が不要です。

免許は不要だが登録が必要なケース
また、免許は不要ですが登録申請が必要なケース(特定小電力型の陸上移動局を除く)として5GHz帯無線アクセスシステムがあります。
※無線局の免許は不要ですが、第3級陸上特殊無線技士以上の無線従事者免許が必要です。
5GHz帯無線アクセスシステムについては、都市部や地方におけるインターネットサービスの基盤として、有線回線方式が難しい離島等の環境にて利用することで、光ファイバー等の施設費用と比べ比較的ローコストなインターネットアクセスが可能になります。
そのため、通信キャリアのみではなく、地方自治体等による地域ごとに特色のあるサービスの展開が期待されています。

屋外で無線LANを使用する場合の中継機器とは

無線LANの中継機器には、複数拠点間に設置したカメラの映像を親機側へデータの中継を行ったり、AP間でのブリッジとしての役割を持つものがあります。

また、上記中継機器としての役割のほか、2.4GHzと5GHz等の複数帯域の無線伝送による幅広い用途でのAPの構築が可能な製品があります。

■E500 Wi-Fi APhttps://hytec.co.jp/products/wireless/e500.html
E500 Wi-Fi APは、2.4GHz/5GHzデュアルバンドに対応し、屋外用無線LAN APやブリッジとしても使用可能な屋外用無線機器です。-30~+60℃の広い動作温度に対応しており、温度条件の厳しい場所への設置が可能、無指向性アンテナで360°の広範囲をカバー。APの構築に最適です。

下図は中継機器としての役割を分かりやすくした図です。

接続構成例

●複数拠点に設置したカメラの映像を中継しながら無線伝送
E500 Wi-Fi AP:複数拠点に設置したカメラの映像を中継しながら無線伝送

●E500同士をブリッジ接続してアクセスポイントを複数設置
E500 Wi-Fi AP:接続構成例(E500同士をブリッジ接続してアクセスポイントを複数設置)

●2.4GHz帯と5GHz帯デュアルバンド同時接続で幅広い用途のアクセスポイントを構築
E500 Wi-Fi AP:接続構成例(2.4GHz帯と5GHz帯デュアルバンド同時接続で幅広い用途のアクセスポイントを構築)

E500 Wi-Fi APの製品情報はこちら

無線LANのルータとは

一般的なルータの役割
無線LANのルータは、スマートフォン・タブレットなどの無線LAN対応機器をワイヤレスでインターネットに接続するための機器です。
ルータ本体を「親機」、無線LAN対応機器を「子機」とし、ONU※1と親機をLANケーブルで有線接続し、親機と子機を無線接続して使用します。
パソコンなど様々な機器をワイヤレスでインターネット接続できるだけなく、スマートフォンのデータ通信料を節約することも無線LANのルータを使用することにより可能になります。
※1:インターネット回線業者の終端装置

また、無線LANルータに「IEEE 802.11」の表記をご覧になられたことはあるでしょうか?
これは世界的標準の無線規格である「IEEE 802.11」を搭載した機器に表記されており、のちに『Wi-Fi』という共通規格が作られ、無線LANの世界的標準となりました。
そのため、一般的には「無線LANルータ」と「Wi-Fiルータ」は同じものを指します。

屋外で使用する際の無線LANルータの役割
屋外で使用する際の無線LANルータの役割は、親機からの無線の中継ポイントやAPとなります。
離れた工場との自営通信の確立や屋外APとして、不特定多数の端末におけるデータの送受信を行います。

中継器モードとブリッジモードとの違い

無線LANのルータには様々なモード機能が備えられておりますが、今回はブリッジモードと中継器モードを紹介します。

ルータの中継器モードとは
親機を中継器として利用する場合のモードです。
無線ルータと無線対応機器との距離が離れていて、電波が不安定・届きにくい環境でも、無線ルータを中継器として利用することで、親機と子機間の通信できる距離が広がり、利用可能にします。

ルータのブリッジモードとは
プロバイダから提供された機器にルータ機能があり、有効になっている場合、無線LAN親機のルータ機能を切ることにより、ルータ機能を停止させた状態でデータの送受信のみを行うモードです。
通信の際、ルータはネットワークに接続する際に必要なIPアドレスがネットワーク上でお互いぶつからないように制御しています。
そのルータ機能が備えられているLAN機器を2台ネットワーク上に入れてしまうと、どちらで制御していいのか分からなくなってしまうため、片方のルータ機能を停止させて橋渡しにさせることをブリッジモードといいます。
無線LANは接続エリアが広いとつながりにくくなるため、接続エリアを分岐させて無線LAN機器を増やすことがあります。
その場合、設置する無線LAN機器をブリッジモードに設定します。

長距離でも高速通信が可能な無線アクセスシステム

通常、通信距離と通信速度は、機器間の通信距離が伸びるにつれ通信速度が落ちる比例関係にありますが、長距離でも通信速度が速い屋外無線LAN機器を紹介します。

■PTP 670シリーズhttps://hytec.co.jp/products/wireless/ptp_670.html
PTP 670シリーズは、4.9GHz帯に対応した屋外用長距離無線ブリッジです。
-30~+60℃の広い動作温度に対応しており、温度条件の厳しい場所への設置が可能です。
※運用にあたり無線局の登録、第3級陸上特殊無線技士以上の資格が必要です。

【長距離無線ブリッジを構築】
高利得アンテナと高感度受信システムの実現により、高い伝送レートで長距離伝送を行うことが可能です。

【DSO(Dynamic Spectrum Optimization)機能】
DSOにより、空いている周波数チャンネルの中から最適なチャンネルを自動的に探索することができます。

【見通し外通信も可能】
受信信号強度に応じて最適な通信モードを選択する独自機能により、見通しの悪い環境でも安定した通信が可能となります。

●距離特性(見通し100%有り、上り/下りの速度比率=1:1の場合の総スループット)

製品名 PTP 650-I/PTP 650-C-H
距離/帯域幅 10MHz 20MHz
10km 80Mbps 164Mbps
20km 64Mbps 96Mbps
30km 48Mbps 72Mbps

※PTP 650-I/PTP 650-C-H(旧モデル)の実測値です。PTP 670-I/PTP 670-C-Hでも同等の距離特性が得られます。

PTP 670シリーズの製品情報はこちら

■APC5M-H(ハイパワー機)https://hytec.co.jp/products/wireless/apc_5m.html
APC5M-Hは、電波干渉の少ない4.9GHz帯に対応した屋外用無線ブリッジです。
-40~+65℃の広い動作温度に対応しており、温度条件の厳しい場所への設置が可能です。
※運用にあたり無線局の登録、第3級陸上特殊無線技士以上の資格が必要です。

【電波干渉の少ない4.9GHz帯】
無線アクセスシステム用の4.9GHzを用いるため、ほかの無線LANシステムからの電波干渉を受けることなく安定した高品質通信が可能となります。

【効率の高いマルチポイント接続を可能にするiPoll機能】
APC5M-H用のアンテナとして、無指向性アンテナ、セクタアンテナに加え、パネルアンテナも用意しています。
iPoll機能により、電波の強い子機に通信帯域が占領されてしまう問題が回避され、電波の弱い子機とも対等に通信を行うことができるようになります。

●距離特性(上り/下り総スループット)
※条件(共通):20MHz帯域幅、MIMO、PTP、ベストエフォート

・APC5M-H(セクタ)- APC5M-H(パネル)

距離 2km 3km 5km
速度 48Mbps 30Mbps 20Mbps

・APC5M-H(パネル)- APC5M-H(パネル)

距離 1km 5km 10km
速度 48Mbps 20Mbps 8Mbps

・APC5M-H(オムニ)- APC5M-H(オムニ)

距離 100m 300m 500m 700m
速度 60Mbps 48Mbps 18Mbps 12Mbps

・APC5M-H(セクタ)- APC5M-12

距離 1km 2km 3km
速度 32Mbps 12Mbps 4Mbps

・APC5M-H(パネル)- APC5M-12

距離 1km 2km
速度 60Mbps 12Mbps

・APC5M-H(セクタ)- APC5M-H(オムニ)

距離 300m 1km 2km
速度 48Mbps 32Mbps 6Mbps

・APC5M-H(パネル)- APC5M-H(オムニ)

距離 500m 1km 2km 3km
速度 48Mbps 36Mbps 18Mbps 2Mbps

・APC5M-H(セクタ)- APC5M(オムニ)

距離 100m 300m
速度 48Mbps 24Mbps

APC5M-H(ハイパワー機)の製品情報はこちら

今回の記事では主に屋外無線LANのシステム構築方法として大きく2つの方法を取り上げました。
1つ目が離れた2つの拠点間を無線でつなぐブリッジ接続方式、2つ目が1カ所で複数の端末を無線で接続するアクセスポイント方式です。
※詳細は見出し「屋外無線LANのシステム構築方法」を参照

屋外無線LANのシステムを構築する際には環境に適した構築方法や無線機器の距離性能を確認しておきましょう。

→ハイテクインターの無線機器一覧はこちら

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